お茶にごす。

お茶にごす。 1 (少年サンデーコミックス)

　悪魔とまで呼ばれる不良が、まっとうな生活に憧れて茶道部に通う。そのギャップによって生じる出来事を描くコメディ漫画。
　茶道部の活動自体にはあまり焦点があたっていない。三巻を通して薄茶を一回、濃茶を一回しか飲んでいないのだ。おそらく作者は茶道をあまり知らないのではなかろうか。茶道には勝負や競争がないし、練習も絵的に静かなので漫画にしづらいのもあろう。まだ三巻までしか出ていないのに、長めの回想編をやっているのも展開に苦しんでいる証拠か。
　ただし茶道部が舞台になっているのにはきちんと必然性がある。不良の主人公は静かな精神性を目的としており、それを得られる部活といえば茶道部しかないだろう。剣道だと戦ってしまうし華道では華やかに過ぎる。
　茶道については全く覚えられないが楽しく笑える漫画なので、続きは買っていくつもり。果たして、ヒロインは部長か同級生かどっちだ！？