「USBデバイスが認識されません」の解決方法

「USBデバイスが認識されません。このコンピュータに接続されているUSBデバイスの1つが正しく機能していないことが、Windowsによって認識されていません。問題を解決するにはこのメッセージをクリックして下さい。」

 うちのTHINKPADがこのバルーンヘルプをたびたび表示するようになった。しかしUSB機器は接続などしていない。メッセージをクリックするとUSB機器の再接続を促されるが、ここでなにか適当に接続しても解決せず、同じバルーンヘルプがしつこく表示され続ける。

 グーグル先生に頼ってみたところ、VAIODELLで似た症例が見つかった。電源を切り、バッテリーを外してしばらく放置すれば、マザーボードの静電気が抜けるかして回復するそうだ。早速試してみて一晩放置。翌朝通電してみると、いったんは正常に動いていたもののまた同じエラーが出始めた。

 ここで考えてみる。違う機種のマザーボードなのに、静電気っぽいなにかとやらで同じエラーが出るものだろうか。そもそも静電気というのが怪しい。今まで似たような症例を聞いたことがないし、そんな目にあったこともなかった。メーカーのサポートが適当に言っているだけなのではないか。しかし放置することで回復した例があることも確かなようだ。

 またエラーが出る。とりあえずまたバッテリーを外してみようとひっくり返し、そこで驚いた。底面が濡れている。汗だ。熱いノートPCを足に載せていたため汗をかき、それがノートPCに付着したのだ。おもむろに汗をふきとり乾燥させる。エラーは消えた。消えてしまった。

 つまりこういうことだ。バッテリーを外して放置することで回復というのは静電気が抜けるからではなかった。汗の発生源から遠ざかり、乾燥したからだ。バッテリーは関係ない。底面に汗がついていると、ドッキングステーション接続用端子が濡れる。端子の一部はUSB接続用であり、そこが濡れて通電してしまうと、USB接続の不調かとPCは誤認してしまう。

 犯人は静電気ではなく汗。肉体に直接接触するノートPCならではの症例であった。

解決方法:ズボンをはいて使おう。

ゲーム誌クロスレビューの効果

 ファミ通などのゲーム誌で、新作ゲームのクロスレビューは注目度の高いコーナーです。
 さて、そこでの評価はどのような効果があるのでしょうか。


高得点の場合

 受注への影響:
  クロスレビューが掲載される時期には、とっくに販売店からの注文は終わっている。
  ⇒受注には影響なんてしない。

 売上への影響:
  これは経験則だけど、超高得点だからといって売れないタイトルはごろごろしてます。
  ⇒実は影響しない。


普通な得点の場合

 普通な得点なのだから、当然とりたてて何にも影響しない。


低得点の場合

 受注への影響:
 前述のとおり、関係ない。

 売上への影響:
 超低得点の場合、ネットで話題となり、ゲテモノ好きに受けてネタ的に買われることがある。
 ⇒売上アップがありえる!


 そういうわけでクロスレビューには、どうしようもないゲームを作ってしまったメーカーに救いの手を差し伸べるという効果があったのです。クロスレビューは、ゲーム業界にとってなくてはならないと言えましょう。ありがとう、ファミ通

レベルを金で売る商売

テイルズ オブ ヴェスペリア - Xbox360

 Xbox360用のRPGテイルズ オブ ヴェスペリア』がレベルアップアイテムをオンライン販売したことについて、今更ながら感動を禁じえません。思い切りさえすれば、まだまだ飯のタネはあるのだなと。バンナムの商売人根性には頭が下がる思いです。


 ただ、作った者からすれば、せっかく手間暇かけたものを無駄にすることでお金を儲けるのは、さぞかし納得がいかないはずです。これまでレベル上げ行為を楽しんできたプレイヤーにとっても、今後、自分は貧乏だから仕方なくレベル上げしているのではないか、またはそのように見られているのではとの疑いが頭をよぎることでしょう。


 これはひとえに、売り方をちょっと間違ってしまったことによるものです。レベルアップの省略を商品にするから矛盾が生じるのであって、レベルアップを売ればよかったのです。


 次回からは、レベルアップなんて最初から入っていないテイルズを発売しましょう。お金を払ってでも省略したい要素なんて、なくともよいのです。とはいえレベルにこだわるお客様もいらっしゃいますから、そうした方向けに追加要素として、レベルや戦闘といった要素をオンライン販売します。


 これで、作り手は手間暇かけた要素がお金になって万々歳。レベルアップ大好きプレイヤーもわざわざお金を払ってレベル上げに勤しむのですから、自分を疑うことなく安心してプレイできます。さてTOVのおかげでレベルなんて実はなくてもいいことに気付いていた方々はといえば、無駄な時間と費用を初めからカットすることができました。ほうら、みんな幸せになったじゃありませんか。


 もしレベルアップの追加は売れなかったら、それはそれ。以降は最初からレベルアップ要素を作る必要もなくなって、開発スケジュールをぐっと短縮できます。すばらしい。どうしてみんな、反対するのだろう。

特別展 源氏物語の1000年-あこがれの王朝ロマン-

千年前に、世界初の「物語」源氏物語が誕生
 ⇒面白いので写本を作るよ
  ⇒豪華に挿絵を入れるよ
   ⇒絵を見るだけで源氏と分かるようになったよ
    ⇒萌えるよ
     ⇒絵を描きまくるよ
      ⇒源氏イラストの隆盛


 ⇒設定が複雑で理解が大変だよ
  ⇒用語集作るよ
   ⇒辞典作るよ
    ⇒心情の解説するよ
     ⇒系図作るよ
      ⇒源氏の設定解説本があふれかえる


 ⇒この世界にはまってしまった
  ⇒リメイクするよ
   ⇒時代を変えて、偽紫田舎源氏を書いちゃうぞ
   ⇒六条御息所のキャラが立ちまくりだよ
    ⇒世阿弥です。能楽「葵上」を作ってみました。でも主役は六条御息所
     というか葵上は出てきもしない
   ⇒おれ、本居宣長。自分で書いて補完するぜ
    ⇒二次創作の勃興


 ⇒他のメディアにも進出させたいよ
  ⇒香道にイメージ合うよ
   ⇒話のイメージを香にしたよ。源氏香で遊ぶよ
  ⇒源氏を双六にしたよ
   ⇒人気が出たら、やっぱりゲーム化


 ⇒あんまりおもしろいので作者に興味が出てきたよ
  ⇒紫式部の絵を描いてみた
    ⇒イラストの美女度合が進行
     ⇒美女、紫式部の執筆光景が定番テーマに
      ⇒とうとう作者にまで萌え始める


 ⇒日本人はほんと、千年前からオタク

バウハウス・デッサウ展が終了

 あの狭い会場に約83,900人もの来場があったそうで。そうか、本当に人気があったのかバウハウス
 大学自体が美術館を運営できているのはうらやましい。芸術を教えるからには、方法だけでなく結果も見せたほうが効果的でしょう。うちの大学は学生制作の展示ばっかりだったなぁ。

「アート・スコープ 2007/2008」展

 気が向いたので、何があっているのかも調べずに原美術館へ。「アート・スコープ 2007/2008」展という日独交換交流の作品発表会をやっていて、これが大当たりでした。美術館のモダン建築と一体化した展示は、歩いて回るだけでもエキサイティング。無機質な効果音と相まって、ちょっとお化け屋敷っぽくもあります。生きた蛹を使った作品があって、これは展示期間中にもどんどん羽化して蝶になっていったのだとか。確かに一匹の生きた蝶が作品に参加しており、またこれは偶然でしょうけど広い庭を蝶たちが舞っていました。現代を生きているのだと感じることのできる展示です。
 ナムジュン・パイクのビデオアートも動いていましたが、CRTから流れる4:3のSD映像はもはやレトロ。先端技術を使ったアートは、技術の急速な変化によって、あっという間に位置づけを変えられてしまうのが残酷といえましょう。
 ここはカフェがまた良くて、作品の並ぶ美しい庭を見ながら、のんびりと食事にワインを楽しむことができます。豚のグラーシュはおいしかったけど、ワイン一本付きのバスケットセットを食べ損ねたのが大変悔しい。ショップを眺めている間に売り切れてしまうとは。また行きたいので、早く次の展示を!

バウハウス・デッサウ展 BAUHAUS experience,dessau

 東京藝術大学大学美術館で開催の、バウハウス・デッサウ展を観てきました。最終日だからか行列ができていて、会場内も人でぎっしり。バウハウスって、そんなにメジャーだったのか?!
 学生のための演習作品としてガラスや金属板での空間構成が展示されており、それ自体は実用性皆無なのですが、バウハウス的な建築コンセプトが見て取れます。こうした構成演習から巨大な建築物へのつながりが、バウハウスという学校の有り様を語っていて面白うございました。